読書感想文 何かに打ち込んでいるキミへ

こんにちは。やわやみです。

読んだ本についてここに読書感想文を書いて置いておくのもアリだなって思ったので書いてみます。ブログのタイトルはなんとなくで決めました。ですます調じゃなくてちょっとうざい感じの語尾になったことは反省してます。すまんかった。

今回読んだ本は、「コロヨシ‼︎」三崎亜記。一言で表すと、何かに打ち込んでいる中高生に読んでほしい本だ。ちょっと適当な表現になっちゃったけど、ぴったりだと思ってる。

まず、本の内容について簡潔に説明すると、「掃除部」に所属する高校生の藤代樹が美少女との出会いを機に成長していくって言う話。展開としてはありがちに聞こえるかもしれない。でもみんな「え?」と思ったと思う。掃除部とは何かと、一体何をする部活なんだと。もちろん僕らが普段やってる「掃除」とは違う。詳しい説明は実際に読んでもらった方がわかりやすいと思うから省くけど、普段やっている「掃除」が競技化した物だと言う認識で構わない。ただルールはどうでもいい、知っていてほしいのは「掃除ができるのは、高校の3年間だけ」という決まりがあることと、「掃除は国家の管理下でしか行えない」こと、「掃除はマイナースポーツ」だってこと。

これがさっき何かに打ち込んでいる中高生に読んでほしい本という曖昧な表現をした理由で、中高生の時に打ち込むことって、一部の例外(将棋をやってプロ棋士になるとか、お菓子作りにハマってパティシエになるとか)を除いて、大人になったらできないことだと思うし、自分より立場が上の誰か(親とか教師とか)の管理下にあると思う。

この条件の当てはまる一番多くの人がやってることって、ゲームだと思うんだよね。ただそう思っているのは僕がゲーム好きなせいもあるかと思ってタイトルには何かに打ち込んでいるって書いたんだけど。

ただ、どのジャンルでも伸び悩んでいるときに大切なことってそんな変わらないと思ってて、それにこの本を通して気づけた。何かに熱中してるけど伸び悩んでるっていう人は藤城樹の掃除の上達のきっかけとなったことを書き出して一般化してみるといいかもしれない。

ここまでどういう人に読んでほしいとか面倒くさいことを書いたけど、何も考えずに読んでも普通に楽しめる本だった。自分なりに全力でその面白さを表現すると、どんどん予想外の展開になっていくけど、予想が外れることはないっていう心地よさみたいな物を感じる。

この本では掃除がスポーツになってることからわかると思うけど、この世界とはかなり違う世界が舞台になっていて、自分の知識の外の話が突然やってくる感じ。これに関しては予想のしようがないから予想を外すも何もない。でもある程度その後の展開が読めるようになったとき、それまでの話をちゃんと読んでれば綺麗すぎるくらい綺麗にわかるっていうのが楽しい。

推理小説を読んでいると迷宮に迷い込んだ気分になるけどこれは追い風が吹いてる中舗装された道路を走ってるみたいな感じ。

最後になるけど、普通に青春小説だし、そういうのが好きな人も読んでみていいんじゃないかな。